リドカイン(Lidocaine)について

　リドカイン(Lidocaine)は白色〜微黄色の結晶または結晶性の粉末です。世界で最も広く使用される局所麻酔剤であり、抗不整脈剤でもあります。
　リドカイン(Lidocaine)の刺激性は非常に小さくて、作用発現が速く、アドレナリンを併用するとかなり持続的となります。すぐれた局所麻酔薬として、歯科・外科・産婦人科・耳鼻咽喉科をはじめ各科領域で、表面麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・脊髄麻酔・硬膜外麻酔に用いられています。
　局所麻酔作用が最も強いとされるテトラカインよりも作用や作用時間の点で若干劣ります。しかし、テトラカインよりも毒性が弱く十分な薬効を持つため、リドカインを使用することが一般的であります。プロカインと比較すると脂溶性、タンパク結合能がいずれも高く、麻酔作用、持続時間とも長いです。作用時間を長くするにはアドレナリンと併用すればよいです。

※過用量に注意する必要があり、200mg以上使ってはならない。痙攣が起こる危険がある。足りない場合は、すぐに全身麻酔に切り替える必要がある。痙攣が起こった場合は、ジアゼパムを投与する。